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コラム・インタビュー

Gincoが描く、自社とブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)の将来像

株式会社Ginco CEO

森川 夢佑斗 氏  インタビュー

インタビュー 2019年6月27日 投稿

仮想通貨(暗号資産)を安全に管理できる国産初のウォレットをはじめ、ブロックチェーン技術を使った様々なサービスを展開する株式会社Ginco。その高い技術力・開発力は仮想通貨(暗号資産)業界でも注目を集める存在となっています。今回はCEOの森川夢佑斗氏に、自社サービスの特徴やブロックチェーン技術の現状や将来像など、様々なお話を伺いました。その内容を全2回でご紹介します。


株式会社Ginco CEO
森川 夢佑斗 氏

1993年、大阪府生まれ。2015年からブロックチェーンに携わり、京都大学在学中に起業、ブロックチェーンを専門とするコンサルティング事業を開始。2017年より株式会社Gincoを創業し、ウォレット事業を立ち上げる。その他にもブロックチェーンの開発支援事業やマイニング事業を手がける。著書に『ブロックチェーン入門』『未来IT図解 これからのブロックチェーンビジネス』等がある。

インベストコア株式会社 代表取締役社長CEO
伊藤 慎佐仁

株式会社三菱銀行(現:株式会社三菱UFJ銀行)で為替資金部などに勤務後、ソフトバンク株式会社の財務部にて大型の資金調達などに従事。SBIホールディングス株式会社の取締役常務執行役員、ヤフーグループのワイジェイFX株式会社の代表取締役社長CEOなどを歴任。2016年には社会的インパクト投資を実践するネクストシフト株式会社を創業。インターネット金融の黎明期から関わり、銀行・証券・保険・住宅ローン・FX・投資助言業など幅広い金融事業に従事してきた。これまで、上場企業2社で代表取締役、上場企業3社で取締役。現在は、社会的インパクト投資やブロックチェーンなどフィンテックに幅広く関わっている。

Gincoとブロックチェーンの次の展開とは?

(伊藤)Gincoの次の展開について、考えられていることを教えてください。

(森川)短期的にはビジネス向けブロックチェーンの領域でプロダクト提供や開発支援を行います。中長期的な目線で見ると、これから色々なサービスが出てきた時、ブロックチェーンの良いところである相互運用性の高さを、Gincoアプリケーション、もしくはプラットフォームとどう連携していくかですね。
具体的には、事業者向けの業務用のウォレットのソリューションなどを導入しつつ、そこで取り扱われる暗号資産を如何にウォレットアプリと連動させていくか、といった考えを張り巡らせています。資産管理は非常に基本的な部分なので、他の企業にノウハウを提供したり、カスタマイズして作ったりしています。

(伊藤)DAppsのような世界は、今後結構広がりそうな雰囲気がありますか?

(森川)僕はもちろん広がると思っています。ただ今の論調って極端なんですよね。DAppsはディセントラライズで運営者がいないみたいなものとして捉えられていると思うんですけど、これはちょっとまだ人類には早い(笑)国家は法律で区分されてる世界で、その中で法律では縛れないもの、誰が運営してるか分からないものは扱いづらく映っている。DAppsのメリットは、コストや24時間365日使えるといったユーザーの利便性であるので、そことレギュレーションとの折り合いをどうつけるかはすごく重要だと思ってます。
その時の肝になるのが秘密鍵の管理、資産管理でいうところの主導権の話。例えばユーザーがウォレットで持っていて、DAppsを利用すると即座に送金される形の場合、運営者側もマルチシグで鍵を持っておいて、お互いが同意した場合にDAppsの中で資産が動く形であれば明確ですし、運営者がちゃんと一定の責任を負うというロジックも通ると思うんですね。今はまだ運営者がよくわからないですし、基本的に利用者保護なんてない。そこがないとキャズムも超えないと思っています。
資産の管理方法はもう少し多様性が出てくると思います。ビジネスの性質に合わせて、やり方に幾つかオプションがあってもいい。例えば、事業者側とユーザー側が両方鍵を持っているとか、ユーザーがもしデータや鍵を紛失した場合にもバックアップできるとか。ここについてはカストディ規制という形で日本でも次の規制のテーマになっているところですけど、この部分が今後のビジネスの多様性に広がってくるので、DAppsの普及でも非常に重要だと思っています。
また、DAppsの普及にあたって一番分かりやすいのが手数料などシステム都合のUX課題ですね。DAppsのゲームでガチャをする時に、ガチャの料金とネットワークの手数料をガスで払ってください、って意味不明じゃないですか。ここをどうクリアするかはすごく重要なポイントですよね。EOS(イオス)などの新興ブロックチェーンでは、そういう部分をプロトコルレベルで解決するんですけど、プロトコルと資産管理の二軸で、色々な組み合わせでどう解決していくかは結構重要だと思いますね。

PoW(プルーフ・オブ・ワーク)の仮想通貨(暗号資産)で生き残るのは一握り

(伊藤)過去、インターネットサービスの領域でも技術領域でも必ずデファクトみたいなものが出てきて、そこに寄っていく流れがあったと思いますが、仮想通貨(暗号資産)やブロックチェーンの場合もそうなっていくのでしょうか?
分散化されたサービスが出てくるのは良いけれど、一般の人がそれについて行けるかという見方もあると思うのですが。

(森川)価値の値付けの話だと、価値がつくものは旧来からそんなに変わってないと思うんですよね。
例えば簡単な話でいくと、まずPoWの仮想通貨(暗号資産)はそんなに生き残らないですよ。ネットワークの保持にどれだけ労力をかけたかに合わせて値付けしている状態なので、複数存在する意味はほぼないですよね。「結局ビットコインしか値が上がらないのでは?」という考えは割と正しいと思っています。仮想通貨(暗号資産)初期はハッシュパワーが強いと価格が上がる、といったことをずっとやっていたんですけど、それは物理的に成り立たない。
今、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)通貨が増えているのは、プロトコルやその上に乗っているものの価値がブロックチェーンの価値を表す、ということになってきたからだと思うんですよ。PoSはその価値を信じる人が持っているわけで、ステークする人がいると価値が目減りしにくい。より実態的な経済価値にブロックチェーンの通貨もフォーカスされていくのが大きな流れかなと思っていますね。
ブロックチェーンはあくまでシステム的に使われて、その上に乗っている価値が重要視されるようになっていくと。よく言われるSTOの領域の話ですよね。証券や不動産が乗ってくることはほぼ確実視されています。仮想通貨(暗号資産)に価値がつくと言うより、今価値が付いているものを、よりセキュアでコストがかからないプラットフォームにどんどん移すことが主流になってくると思っています。

(伊藤)なるほど。不動産の登記や売買、契約でもブロックチェーン利用の話があると思うのですが、その実現には国が本当に仕組みを変えないといけないですね。

(森川)そうですね。
不動産の登記制度を変えるのであれば国がやらなきゃいけないです。あるいは民間の主要な企業が軒並みシステムを移行するとか。アフリカの国が幾つかやっていて、ガーナではもうブロックチェーンで土地登記をやってますね。そもそも政府が信用ならないことが大きいんですけど。
セキュリティートークンの話でも、普通の私募ファンドを形成するときにブロックチェーンが使われています。とあるレポートで見ると、4~5割くらいのコストは削減できるという予測もあるので、そういうところでのブロックチェーン利用は出てくるとは思っています。

(伊藤)結果的にそういう部分がコスト削減になっていくんですよね。

(森川)そうですね、流動性にも繋がるとは思います。トレーサビリティとかすぐ送金できるみたいなところはやっぱ経済のスピード感を高めますよね。

(伊藤)私は金融業界にもう30年近くいるんですけど、入ったころは株券は当たり前だったし、取引は全て窓口や電話でやってたのが、今は誰もそんなことしないじゃないですか。
森川さんは全然そんなのご存知ない世代だと思うんですけど(笑)。

(森川)窓口で買えないので情報をいかに早く伝えに行くかとか、トランシーバーみたいなものでやっていたんですよね?デスクと、注文窓口みたいなところと連絡を取り合って。ああいうのは映画の世界でしか見たことがないですけど。

(伊藤)10年もすれば世の中は変わっているので、今では信じられないようなことも、テクノロジーでガラッと変わっていく。金融業界でも、昔ではかなり画期的でハードルが高く見えていたことが今実現しているので、今後もブロックチェーンで大きく変わっていくと思いますね。

(森川)そうですよね。だから今見えているものと違うことって絶対に起きると思っていますし、アップデートがどんどん速くなっている。
ディセントラライズドな世界も、数年経つと全然視野が変わっていて、出来そうだとなっているかも知れないですし。そういう意味でいくと、ブロックチェーンも馴染んでくのかなと思ったりしますね。

使う人の目線でブロックチェーンのシステムをデザインしたい

(伊藤)金融業界でのブロックチェーン活用には凄く可能性があると思います。お金そのものに付加価値はかけられないとすると、オペレーションコストを下げることが必要な業界なので。株のバックオフィスシステムも特定のベンダーが作ったもので、凄く高コストなはずなんですよね。ネット証券などが個人の取引中心になって、9割はネット経由な中で、やはりシステムのコストダウンが重要なはずです。そこにブロックチェーンのソリューションが出来てくると面白い。最近だとSBIや楽天が、ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)事業をやっているので、そういうことも考えていると思うんですよね。

(森川)考えてきますよね。ブロックチェーンが出た時は、みんなちゃんと研究開発しようと思ったはずなんですよね。今自分たちが使っているシステムや技術は、ガタがきていて不自由だと思っていた。その時にブロックチェーンはちょうどいいキーワードだったわけですね。しかも中央集権的なものから分散的なもの、その両極端だけ見るとすごく良さそうじゃないですか。今までのシステムって中央集権ですごくコストがかかっていると感覚的にわかると思うんですよ。そこから脱却出来そうな希望が見えて、多くのものが動いたところに意味があると思っています。
仰ったように、社会の在り方や人々が求めるものが変わってきているじゃないですか。スマホで取引すればいいと言っているユーザー側に近いインターフェース的な部分とシステムには大きな乖離があって、ちぐはぐになっている。それを多くの人がブロックチェーンならどうにかなるんじゃないかと思っている。そこが変わると、さらにユーザーに近いサービスもできることが広がって、人々により便利なものになっていくと思っています。
我々の話に立ち戻ると、システムももちろん大事ですけど、やはり人とかプロダクトという目線からブロックチェーンというシステムをデザインして、ニーズに合わせていくことを考えていきたいと思っています。

(伊藤)なるほど。Gincoさんはすごく注目されている企業ですので、色々な新しいビジネスを立ち上げて欲しいと思っています。

(森川)もちろんやっていきたいと思っていますし、ブロックチェーンはまだ繋がりきっていないわけですね。企業とユーザーもそうだし、社会とも繋がりきっていないので、その間をしっかり埋めていってあげたい。本を書くくらいにブロックチェーンが好きなので(笑)
ちゃんと実用化されるものを、少しでも早く世の中に広めたいなという思いでやっています。企業にしっかり使ってもらうことが大事だと思うんですよ。結局企業が提供しているサービスを人が使っているわけなので。個人としては、社会や人を取り巻く経済みたいなところを大きく変えていきたいという思いはあるんですよね。

(伊藤)目指している将来像はあるんですか?

(森川)平成は変わり目の時代だったと思っていて、令和になった今、ブロックチェーンや色々な技術を使って、平成で滞留したものを流し、経済のめぐりを変えるものを作っていきたいです。その中で令和を代表する会社を目指したいと思っています。
ブロックチェーンってグローバルな技術だと思うので、Gincoアプリケーションも海外とどんどん繋いでいくようなサービスにはしていきたいと思っていますね。

(伊藤)令和を代表する企業、いいじゃないですか!

(森川)短期的には、まずブロックチェーン技術でナンバーワンの会社を目指しています。「ブロックチェーンで技術的に強いところはやっぱGincoさんだよね」と言われるところは、しっかり目指していきたいです。

(伊藤)わかりました。最後に森川さんから今後に向けての意気込みをお願いします!(笑)

(森川)意気込みですか(笑)ブロックチェーン業界を引っ張っていきますので、よろしくお願いします!

(伊藤)貴重なお話をいただきありがとうございました。

第1回はこちら

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