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コラム・インタビュー

“金融を熟知”したメンバーが作る、「安心・安全」な仮想通貨取引プラットフォーム

株式会社 DMM Bitcoin 代表取締役

田口 仁 氏  インタビュー

インタビュー 2019年1月7日 投稿

2017年12月1日に、仮想通貨交換業者として登録された株式会社DMM Bitcoin。仮想通貨業界への参入では後発でありながら、大手DMMグループの信頼性と、グループ企業のFX事業で培われた豊富な経験をベースに、仮想通貨レバレッジ取引を中心としたサービスを展開されています。今回のインタビューでは、代表取締役の田口 仁 氏に、経歴からサービス・セキュリティについての考え方や特徴、さらには自社サービスの将来についてなど、幅広くお話を伺いました。

株式会社 DMM Bitcoin 代表取締役 田口 仁 氏

埼玉県越谷市出身。早稲田大学政治経済学部を1994年に卒業し、三菱商事株式会社に入社。その後は、ライブドア、DeNA、EMCOMなどで様々な事業立ち上げや運用に携わり、現在は「DMM Bitcoin」の代表取締役社長。

インベストコア株式会社 代表取締役社長CEO
伊藤 慎佐仁

株式会社三菱銀行(現:株式会社三菱UFJ銀行)で為替資金部などに勤務後、ソフトバンク株式会社の財務部にて大型の資金調達などに従事。SBIホールディングス株式会社の取締役常務執行役員、ヤフーグループのワイジェイFX株式会社の代表取締役社長CEOなどを歴任。2016年には社会的インパクト投資を実践するネクストシフト株式会社を創業。インターネット金融の黎明期から関わり、銀行・証券・保険・住宅ローン・FX・投資助言業など幅広い金融事業に従事してきた。これまで、上場企業2社で代表取締役、上場企業3社で取締役。現在は、社会的インパクト投資やブロックチェーンなどフィンテックに幅広く関わっている。

DMM Bitcoin経営陣のバックグラウンドと、田口社長の経歴

田口社長をはじめ、DMM Bitcoin経営陣のバックグラウンドについて教えて頂けますか?

 弊社の経営陣は、DMM Bitcoinを始める前の段階で、証券会社を通じて外国為替証拠金取引などの事業を運営してきたメンバーが中核になっています。
わたし自身は元々三菱商事で情報システムの業務に携わり、その後2000年に経営コンサルティング会社に転職しました。
その時期はインターネット・バブルというよりはネットを活用した新しい事業の創出が世の中で賑やかしく検討されていて、株式市場でのIT関連株の盛り上がりもあった。もしかすると今の仮想通貨と似ている状況かも知れないです。
コンサルティング会社では、金融・IT業界のインターネットを活用した新規事業の創出や企画などに関わっていました。証券会社と保険会社が多くて、IT業界ではいわゆる大手SIベンダーと呼ばれるところです。ITを活用したサービスがまだ花開いてなくて、検索サービス+アルファみたいな事業しかなかった時期ですが、そんな中で大手のITベンダーはインターネットを通じたプラットフォーム作り、決済サービスや広告事業を支えるアフィリエイトネットワークといったものを考えられていて、そこのお手伝いをしていました。当時一番花盛りだったのはISP(Internet Service Provider)かな。NTTデータがISP事業を立ち上げられたり。

 余談ですが、当時よく言われていたのが「xSP戦略」。xにはいろんな文字が入って、アルファベット順だとAはアプリケーション・サービスプロバイダ、Bはビジネス・サービスプロバイダ、Cのコンテンツ・サービスプロバイダでは、テレビ番組表は広告媒体になるに違いないという話があって、大手の電気会社とSIベンダーがこぞってEPG(Electric Program Guide)の研究開発をしていた。そういうことが色々な所で起こっている中で、その事業戦略作りや最新動向のリサーチ、海外の先進事業者の買収のお手伝いをしていました。

その後、自分自身でも事業をやりたい、と思って転職したのが… オン・ザ・エッジって知ってます?

ライブドアの前身ですよね!(笑)

そうです。僕が入った頃は、ウェブの制作やECプラットフォームのようなシステム開発を受託に近い形でやっていた。オン・ザ・エッジの上場は他の会社よりワンサイクル遅れちゃって、ネットバブルが崩れていくタイミングのちょうどはじめに上場したんですよね。

オン・ザ・エッジはギリギリの良いタイミングで資金調達されたと記憶していますが?

 そう!ギリギリ資金調達はできたけど、時価総額が落ちていた時期に入社しました。
当時は会社もすごく小さくて、堀江(貴文)さんもウェブの制作とシステム開発みたいなところをやっていました。入社前の2年くらいは制作の単価が高かったんですよ、1ページあたり10万円くらい。僕がオン・ザ・エッジ入った頃には価格破壊が起こっていて、1ページ1万円〜数千円くらいに下がった時でした。
ウェブ制作や簡単なシステム開発では今後は立ち行かない、大企業向けのプロジェクトもそんなに経験がない中で、コンサルティングを通じて基幹になるようなネット事業を、お金をかけて一から開発する方向性と、個人向けのインターネットサービスを自社でやっていく方向性があった。それも遅ればせながらなんだけれども。

当時は楽天もYahoo!もいい会社になっていて、Googleはまだ後を追いかけていた時代ですね。当時のGoogleは、シンプルな検索サイトみたいな感じだったじゃないですか?Yahoo!は両極端でトップページに情報満載。シンプルなものが後から追いかけてきて、本当に検索結果で広告を表示するとかで、そんな上手くいくんだろうかみたいなな時期で。

そうですね、そんな時代ですね。

そういった中で、個人向けのインターネットサービスをやっていくことになった。一つはポータル。ライブドアという会社を買収した後でもありましたし。ライブドアはもちろんポータルをやるために買収した会社ではあるんですけど、始めからそれをやろうと思ってはいなかった。元々ライブドアは、ADSLが普及する前に広告モデルの無料ISPサービスをやっていたけど、広告を打ちすぎて破綻したんですが、実は買収して2ヶ月後くらいには黒字転換しちゃって。

へえー!そうだったんですね。

 無料ISPのビジネスモデルでは、システムの運用コストが高すぎて利益が出なかったんだけど、堀江さんが自分たちのエンジニアで簡易なシステムに置き換えた。そうするとコストが安くなって、インターネット接続時の電話のキックバックで十分利益が出来ちゃう。どちらかというとお買い得でしたね。
しかし自前でADSLを引く力はなかったのでそこに止まっていて、他社がADSL網を普及させるのを横目に、それの上に乗っかるポータルサービスは自分たちでも出来るんじゃないか、じゃあ本格的にやってみよう、となりました。社名も、いつまでも崖っぷちっていうのは良くない、エッジの効いた会社なんだってことで、エッジにしたんですよ(笑)

さらに個人向けのサービスを始めるにあたって、一定以上の人に知られているブランドがあったから社名もライブドアに変更して、コンテンツプロバイダ的なサービス、ASP的なサービス、動画・ニュース配信であったり、色々なコンテンツを揃えていった。その後金融に進出しようということで、日本グローバル証券を買収したんです。システムとマーケティングだけで事業が成り立っていることが、金融の魅力でしたね。

それが金融との出会いだったんですね。田口社長は、オン・ザ・エッジの頃から在籍されていて、元々金融に携わられていた訳ではないんですよね?その当時のお話を伺えますか?

はい。ライブドアでは大企業向けのウェブの戦略策定からシステムの構築をやっていました。金融事業会社がメインで、当時各業界のナンバーワン・ツーの会社からアカウントをもらおうという感じで。
日本グローバル証券を買収した時は、堀江さんの無茶振りで、ネット証券立ち上げよう!3ヶ月くらいでやろう、となって(笑)

3ヶ月!ネット証券会社を3ヶ月で立ち上げる?

 そうなんです。その中で僕が管掌したのが、金融の分野ではオンライントレード事業の執行役、証券会社ではオンライン事業部で、証券・株の取引とFXの取引をやらせてもらっていました。ネット証券の中で中核的な存在になっているGMOクリック証券の方々には、ライブドアでの同僚や先輩・後輩がいて、高島(秀行)さんはシステム開発関係で入られて、鬼頭(弘泰)さんはネット銀行の立ち上げをされていました。もう14年くらい前になるのか…

ああいう事件がなくて、今ライブドアがあったらどうなっていたのか、って思い描いたりはしますね。ライブドアは後発ゆえに焦っていて、他社で事業をどんどん大きくされる中で、それを超える勢いで買収をやっていくスタイルだった。結果的には、事件はあったんだけれども、証券業界も2回目のネットバブル的な感じで伸びていた時代なので、いわゆる金融の仕組みをうまく使いながら、個人向けネットサービスに紐づく事業を幅広く揃えていった。ライブドア事件が起こる前の2年間くらいはそんな感じでした。

当時のライブドアの勢いは凄かった、中古車なんかもありましたね?

 中古車のディーラーですよね。車の買取と販売を伸ばしていくことを目的にしたんじゃなくて、消費税が上がった場合に、個人間の売買では営利目的じゃない限り消費税がかからないので、オークション・市場を開いてあげるっていうのは非常に有意義ではないかという仮説がありました。同時に適正価格の査定は個人ではできないので、個人売買時の査定サービスを提供し、適正価格に対する保証をつけ、購入時のローンも組んであげるというアプローチでした。当時の中古車市場は業者間で売買をしていて価格を崩さなかったけど、個人間売買のところで圧倒的な価格商法が可能ではないかと考えた。

 ライブドアの企業買収には各々ちゃんとした理由があって、徒らに株式交換で株価をあげるってことが目的ではなかったのは間違いないです。
でも、最後に紐づけられるのは金融サービスだよね。中古車ディーラーの社長は、ポータルをやっているメンバーではなく、金融子会社からいっていました。金融と紐づけられる中核事業は全てそうでしたね。

不動産のローン会社を買収した時は…(元ライブドアの)藤澤(信義)さんってご存知ですか?

Jトラスト代表取締役の藤澤さんですか?今は貸金業で色々なグループを持たれていて、アジア諸外国に銀行も持っていらっしゃいますよね?

そうですね。彼らの凄いところは、不動産担保ローンで始まっているけど、元々すごく金融に詳しい人たちがいて、ジャンクボンドを買って来て回収で利益を上げる、という当時多くなっていたやり方に早いタイミングから着目した。
あとLINEは、ライブドアの事件が起こった後にポータルをやっている事業が残って、最後に韓国のネイバーが買収した。ポータルとしては随分順調に育ったみたいですね。チャットの世界でいうと、すでにカカオトークとかがあったけど、エモティコンって結構小さかったじゃないですか?大きな画像ボン!と送れたら面白いよね、で入れたら大ブレイクされて(笑)

LINEの代表取締役社長CEO、出澤(剛)さんも元ライブドアでしたね?確か保険会社のご出身で。

僕がライブドアで金融事業の執行役員副社長をさせてもらっていた時、彼はガラケーのモバイル事業の執行役員をやっていたと思います。朝日生命出身だったかな。

保険会社出身でモバイル事業、田口社長は商社出身で金融事業。面白いですね。

 出澤さんの経歴も面白くて、朝日生命に入社して、インターネットを活用した新しいビジネスを立ち上げようという気運が高まった時、ベンチャー企業に人を出して色々学ぶのがいいんじゃないかという流れで、ライブドア、当時のオン・ザ・エッジに入ったら、それが面白くなって転籍しちゃった(笑)今は証券も銀行もやるし、新しいステージで金融色を強めている部分のもあるのかな。

GMOも、元々はお名前.comみたいなサービスを中心にされていたんだけれども、今の実態としては金融ですよね。GMOペイメントゲートウェイとGMOクリック証券が母体となっているGMOフィナンシャルホールディングスは収益の柱で、株価的に見ると逆転して子会社の方が大きくなっている状況なんで、実態としてはそういう側面があるのかなあ。
GMOの熊谷(正寿)さんは、自分自身では金融分野はできなかったけれども、ライブドアにいた高島さんが証券業はこれからは伸びる、PTS(Proprietary Trading System)という仕組みを使えば、場口銭とかもなく低価格で取引してもらえて、お客さんが集まればそこで取引が成立するようになるので、しっかりとシステムを内製で作ればコストも高くならないし、と口説き落とした。

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「金融のマナー」を理解しているメンバーが会社の中心

今GMOさんはあおぞら銀行を通じてネット銀行にも進出し、証券もあって金融においては本当に幅広い。もちろんDMM Bitcoinの競合でもあるGMOコインもあって。僕らのグループでやっている範囲から見ると、一歩先を進まれている。自分たち自身は、同じところで競争するのではなく、特徴を出さなければいけないと考えています。取締役はかれこれ10年くらい一緒にやっているメンバーで、それ以外の方々も、証券会社や銀行で金融の経験があって、いわゆる証券外務員の一種を持っている方がほとんどですね。

経営陣のほとんどの方が証券外務員の一種を!すごいですね!

 金融のマナーをよく理解できているメンバーが会社の中心になっているのが特徴ですね。金融に必要な「お客様の財産をお預かりして安心・安全な取引プラットフォームを提供する」こと、そのためには内部管理態勢がしっかりと整っていないといけない、ということが分かっているメンバーで構成しています。仮想通貨交換業界っていう中で見るならば、先行された方々と僕らは毛色が違っていますね。

 もう一つの違いとしては、先行した会社は主に現物取引を中心に扱われていて、後発の僕らの場合、取引の中心はおそらく9割くらいはレバレッジ取引が中心なんじゃないかな。今の段階においての仮想通貨取引は、アセットクラスの一つという見出しの中で、ボラティリティであったり、デザイアのところで利益をあげていくことが中心になっている。
そういう中では、差金決済のところでサービスを提供できる銘柄を充実させていくっていう方が良い。本来は僕らも現物はやりたいけれども、証券会社や銀行のサービスと大きな違いとして、仮想通貨においては誤って送金したり不正な取引が発生した場合、巻き戻すことができない特性がある。レガシーな金融サービスっていうのは、不正や誤りが起こった場合には、訂正して巻き戻す機能が働くけども、仮想通貨においてはそういうものが無い。これはウォレットの特性になっていて、それを自分たち自身でしっかりフルコントロール出来ない限りは、現物の扱いはやはり危険性が高い。

内部管理態勢や情報セキュリティの管理態勢を含めて、問題点・弱点があったのを突かれて事件が起こっている側面があって。銀行業界だったらたぶん、ああいう風にはならないでしょうね。現金が間違えて不正な形で送金されても、止まって巻き戻って終わる。

リスクをしっかりと分析する、DMM グループの企業風土

 やはり僕らは身の丈にあった形でサービスをやっていく必要があるっていうのが経営陣共通の認識で、お客様の安心・安全、お客様の預かり財産をしっかり保全することと、そのための内部管理態勢をしっかりするということ。

仮想通貨特有の側面で言うと、セキュリティに対する対応について他の金融業よりも高いものを求められる。そこは初めから投資をしていかないと、事業が拡大して問題が起こったときに大きくなりすぎてしまう。さらにDMMグループもレピュテーションリスクを負う可能性があるということで、そういったところは抑制的に、非常に保守的にやっているというのは僕らの一つの特徴です。

DMM Bitcoinは最後発ですが、グループのオーナーの亀山(敬司)さんは、マウントゴックスの事件があったときにいち早く関心持っていて、こういう事件が起こるくらいなんだから、仮想通貨には人を惹きつける魅力と可能性があると感じられて研究していました。リップルが立ち上がった時に出資を検討されていたりだとか。しかし、結果的には自分たちで交換所をやるという決断に至らなかったのは、特に金融領域においては、法制度が整っていて自分たちがやっていいことが明確な分野では、リスクをしっかりと分析した上で取り組むけれども、法律がないところについては基本的には手を出さない、というグループの企業風土がありました。

なるほど。当時は仮想通貨を規制する法律はありませんでしたからね。

過去の反省も含めて言えば、フラッシュマーケティングがあった時、あれって法律のない領域だったんですよね。色々な人がチャレンジして、DMMグループでもやったりしたけど、詐欺的なものも含まれていた中で、結果としてすぐに閉じていくことになった。やはり法律ができてない領域に取り組んでも、法律が整った瞬間に事業自体の採算性が悪くなって、取り組めないってことが多い。特に金融の周辺領域って、法律がない時に始めても、お客様の財産を預かる体制に問題が出たりすると、そこに対して法律が担保されて、それに対応することによって結果的に採算が取れなくなって、事業自体が出来なくなる。こういうのって一個でもあるとグループにとってのレピュテーションっていうのは甚大です。グループで2,000億ぐらいの売り上げがある中で、金融の占めるポーションって1割かそれ以下くらいであって、ここで起こったレピュテーションリスクが全体に波及すると、何千人の社員の生活にも影響するし、例えば50億くらいの損失が決算でありましたよ、っていうのがグループに波及すると、これはもう大きいですよね。

確かに。グループ全体でのリスクを考えられているわけですね。

 そうです。仮想通貨取引には法律ができて、やっていいことと悪いことが明確になったので参入しました。時間が経てばたつほど、恐らく法律はより一層整備されるはずなので、グレーゾーンには取り組まない。例えば検討した中でやっていないことの一つは匿名性暗号通貨の取り扱いです。不正な取引、違法性の高い事業・産業で持ち逃げられる可能性が高かったり、取引に対して監査法人の監査が通らない可能性であったり、問題が起きた場合のレピュテーションリスクを考えたら取り組むべきではない。

 現物の方でも元々は7種類全部やってみようという考え方もあったんですよ。しかしセキュリティのリスクを考えると、自分たちでフルコントロールできない領域をやるのはやめておこうと。選択肢として、お客様の財産をもっぱら預けていて、自分たちのポジションは持たない、例えば、保全契約みたいなものを特定の外国の会社と結んで、ここにあるやつは全部お客さんのものですよ、というようなことはやろうと思えば出来るんです。出来るんだけれども、契約を結んだ会社がセキュリティを担保できなくて飛んでしまった場合、お客様から見ると、この会社との契約ではなくうちの話なんで、結果戻ってきちゃう話ですよね。
そういう中で、自分たち自身で開発も含めてフルコントロールできるもの以外についてはやらないようにしようという方針です。コールドウォレットを活用して、オンラインに晒されている通貨は最低限に抑える、といった対応も初めからやっていました。

 もう一つは、2017年には仮想通貨の購入にクレジットカードがすごく使われていて、実はAML(アンチマネーロンダリング)チェックで本人確認をそんなにやらなくても、金額の制限をつけてクレジットカードで購入できます、みたいなものが結構あった。しかしこれはどう見ても合理的じゃないんですよね。
金融の本質的な考え方として、お客様にお金を借りていただいて現物を購入するのは基本的にNGだと考えています。クレジットカードではリボルビングもできるし、決済手数料が入るので通常よりも高い価格になる。そこでデザイアを取るやり方をしていた会社がすごく多かったが、結果的にやっぱりダメになった。

コンビニ決済もそうだよね。DMM BitcoinでもJCBから承認はおりていて出せる状態だったんだけど、開発の初期段階の検討で3〜5%を乗せてお客様に購入いただく意味はあるのか?と考えた場合、価格が上がっているうちはいいけれど、逆回転した場合にお客様のコスト負担が大きすぎて資産を痛めることになってしまう。だからそこには手を出さず、本人確認も徹底して、アクティベーションが確認できるまでは取引できないようにしました。やはり金融ってそういうものですからね。

そうですね。金融だと当たり前のことが仮想通貨では最近までルールとして定められていなかった。

資金移動業の中だと、10万円未満の場合は範囲から外れる。レバレッジの取引はそもそも資金移動業の範囲だから、メールの確認だけでレバレッジ取引させたりだとか。

お客様の安心・安全のために、今後重視されるのは「金融機関側の自主判断」

DMM Bitcoinは最初からお客様の安全性を最優先する仕組みを作られていたのですね。そういった会社は少なかったのではないですか?

会社として儲かる可能性はあるけれども、収益の大半が法律のグレーゾーンの部分であれば、法律ができてそこが閉じてしまった場合に、会社として立ち行かなくなってしまう。そういうリスクを負って、お客様の財産を多大に預かることは、金融機関としてやってはいけない。
昔の金融法制って、法律に書いてないことはやっていいという風潮もあった。現在はいろんな教訓があってレギュレーションの考え方が変わり、そのあたりの経験がない人が参入すると、法律に書いてないからやっちゃえ、みたいなことになる。

なるほど。金融機関側の自主判断基準が重視されているってことですよね?

そうですね。結果としてDMM Bitcoinは金融庁の検査も終了していて、業務改善命令もいただいていないのは、そういった積み上げを着実にやってきた結果だと思っています。これからも本質は外さずにやっていくことは重要だと考えています。

主要な交換所さんでDMMさんくらいですもんね、行政処分受けてないのは。

そうですね、ありがたいことに(笑)

第2回に続く

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